「看護師の仕事内容って何?」
「どんな仕事をしているのか分かりやすく知りたい」
今、本記事を読んでいる方は上記のような思いを抱えているのではないでしょうか。
看護師は、病院で患者のお世話をしているということは分かっていても、具体的にはどんな仕事をしているのか知りたいですよね。
そこで本記事では、
- 看護師の仕事内容
- 看護師の役割
について、実際に病院の病棟で10年以上働いた経験のある看護師が分かりやすく解説します。
ぜひ、参考にしてください。
看護師の仕事内容
看護師の仕事内容はさまざまです。
下記にまとめましたのでご覧ください。
- 注射、採血、点滴
- 入院、外来患者の補助
- 入院患者のオリエンテーションと看護計画立案
- バイタルチェック
- 巡回(ラウンド)
- カンファレンス
- ナースコール対応
上記について詳しくみていきましょう。
注射、採血、点滴
看護師の仕事内容のひとつが注射、採血、点滴です。
基本的には患者が医師の診察を受けて医師が患者の身体のなかがどのようになっているか判断するために、採血の指示をだします。
看護師は医師からの採血指示を受け患者の身体から血をとるという、採血をおこないます。
医師は採血の結果をみて注射が必要と判断されれば注射、点滴が必要と判断されれば点滴の指示をだすなど、適切な指示をしなければなりません。
看護師は薬液を準備し、医師の指示通り実施できるよう、滴下量を計算し、注射あるいは点滴をすることとなります。
このように看護師は医師の指示のもと、患者に対し、注射、採血、点滴をおこなっています。
入院、外来患者の補助
入院、外来患者の補助とは、入院中の患者や外来にきている患者の補助をすることです。
入院患者の補助では身体の清潔を保持するために、身体を拭いたり、入浴の介助をおこないます。
病気によって排泄の行動が自身で完結できない患者に対しては、トイレに関わる行動の介助をおこなったり、陰部の清潔を保持できない場合は保持できるようにすることも看護師の仕事です。
食事も自身でできない場合は介助をし、はみがきの介助もおこないます。
自分で動くことが難しい場合、身体の向きを変え、褥瘡(床ずれ)ができないよう介助することも看護師の仕事のひとつです。
また、医師が患者の病状を判断するために検査のオーダーを入れることがあります。
医師がおこなう検査の介助についたり、検査する場所までの搬送も看護師がおこなっている医療機関もあります。
外来患者の補助では、入院するほどではない患者が外来にいることがほとんどであるため入院患者と比べ補助量は減るかもしれませんが、患者が自身で行動することがむずかしい場合、看護師が介助をおこなうことになるでしょう。
入院患者のオリエンテーションと看護計画立案
入院患者のオリエンテーションと看護計画立案も看護師の仕事です。
入院してくる患者は入院に慣れている患者もいるかもしれませんが、ほとんどが慣れておらず病棟内についても知らない状態です。
上記のような看護師は入院する患者に対し、病棟設備の案内やナースコールの位置、病棟でのスケジュールなどをオリエンテーションすることとなります。
看護師が入院患者を受け持つこととなった場合、看護計画の立案をおこないます。
患者は、身体に何かしらの問題があって入院することがほとんどです。
何かしらの問題を、どうしたらよくなり、どうしたら解決するのか計画を立てることが看護計画の立案です。
立案された看護計画を週1、もしくは必要なときに修正します。
バイタルチェック
バイタルチェックは看護師の仕事として大切な仕事の1つです。
バイタルチェックとは、患者の血圧、体温、脈拍、呼吸、意識レベルをチェックすることです。
バイタルをチェックすることで、その日の患者の状態を知ることができたり、日々の測定値と比較し、変化がないかを知ることができます。
変化を知ることで、異常を早期に発見することができるため、患者のバイタルをチェックすることは重要です。
巡回(ラウンド)
巡回(ラウンド)とは、担当の患者を見てまわることです。
患者に変化や異常がないか、点滴の速度に問題はないか見てまわります。
患者が入院中は患者の安全を確保することも看護師の仕事であることから、巡回をして患者が不在でどこにいるのか分からない場合は、所在確認をおこなう必要があります。
カンファレンス
看護師は週1もしくは必要なときにカンファレンスに参加することもあるでしょう。
カンファレンスは、会議や協議会といった意味があります。
カンファレンスの種類はさまざまですが、病棟では患者のことについて、リハビリや退院調整課スタッフなど他職種で集まり、患者にとってよりよい生活ができるよう情報共有や意見交換をおこなっています。
ナースコール対応
ナースコールの対応も看護師の仕事の1つです。
ナースコールが鳴るということは、患者に何かしらの変化や要望があるときです。
命に関わるような急を要することもあるため、すばやく対応する必要があります。
看護師の役割とは
看護師の役割とはどのようなことでしょうか。
公益社団法人日本看護協会が、ICN(国際看護師協会)の「看護師の倫理綱領」を翻訳したICN看護師の定義で、看護師の基本的な役割について述べています。
看護師の基本的な役割について、下記にまとめましたのでご覧ください。
- 健康増進
- 疾病予防
- 健康回復
- 苦痛緩和
上記についてそれぞれみていきましょう。
健康増進
看護師の役割の1つ目は、人々の健康を増進することです。
健康増進の役割は、現在健康な人でも今後の食生活や生活習慣、運動習慣によっては将来病気になる可能性があるため、まずは今ある健康をどうすれば保つことができるのか、さらに健康増進できるのかを健康な人自身が考えることができるようにサポートすることです。
疫病予防
看護師の役割の2つ目は、疾病を予防することです。
現在は病気ではない人でも、生活習慣や生活環境がよくなければ将来病気の原因となります。
疾病予防の役割は、現在病気はなくても将来的に病気となるリスクのある人に対し、生活習慣や生活環境の見直しをおこない、改善できるようアドバイスやサポートをすることで疾病の予防をすることです。
健康回復
看護師の役割の3つ目は、健康を回復することです。
病気などで健康ではなくなってしまった患者に対し、回復をサポートします。
健康回復の役割は、常に患者の側で患者の安全、安楽を心がけながら、医師の診療の補助や療養している患者のサポートをおこなうことで患者の健康を回復することです。
苦痛緩和
看護師の役割の4つめは、苦痛の緩和です。
苦痛の緩和の対象は、患者だけではなく患者をとりまく周りの人も対象とされています。
病気をすることによって患者は、身体的、精神的、社会的にもさまざまな苦痛を抱えることとなります。
苦痛緩和の役割は、苦痛を感じている患者の意思を尊重しながら、患者の生活の質を少しでも改善しその患者らしく人生を歩めるようにサポートすることです。
さいごに
今回は、看護師の仕事内容、看護師の役割について解説してきました。
看護師の仕事内容を具体的に知り、基本的な業務内容や看護師の役割について知ることができたかと思います。
看護師の仕事は患者や患者の疾患によってさまざまで、患者に合わせた看護が必要となります。
本記事が看護師の仕事について理解し将来仕事をするうえで役に立てれば幸いです。
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