「患者家族へ手術前に何と言葉かけしたらいいんだろう」
「手術前、患者家族にも言葉かけって必要？」
今、本記事を読んでいる方は上記のような思いを抱えているのではないでしょうか。
手術前は患者と同じくらいご家族への声かけは重要です。
その理由が気になりますよね。
そこで本記事では、
- 手術前にかける言葉と行動をご家族は見ている
- 手術前にご家族への声かけの意味とは
- 手術前にかける言葉は患者のご家族をも勇気づける
について解説します。
ぜひ、参考にしてください。
手術前にかける言葉と行動をご家族は見ている！
看護師が患者に対し手術前にかける言葉と行動を家族がみていることはご存知ですか？
患者は、家族とって最も大切な存在の1つです。
家族は、患者が看護師にどのように扱われているのか、大切な家族である患者が不当に扱われていないか、ミスなく無事に手術から帰ってこられるのかを心配して看護師の言葉かけや行動をよく観察しています。
COVIDの影響で多少変化はありますが、患者の手術当日は何かあった場合に備えてほとんどの患者家族が病院に来て、患者の手術入室から手術終了まで待っています。
手術に向かう前に看護師同士で雑談をしているところを患者家族が見かけ、「自分の大事な家族である患者が手術で怖がっているのによく雑談なんてしていられる」と病棟師長にクレームを入れるというケースも過去にありました。
看護師の行動や言葉かけを見られているか分からないということを常に念頭において仕事をする必要があります。
どこで見られているか分からないということを念頭において看護師として家族をよく観察していると、家族は患者ではないにしても患者と一緒に病気と戦っていると分かってきます。
家族は手術を受ける患者を励ますために患者の前では笑顔でいながらも、患者のいないところでは不安な表情や涙を流しているところもあるでしょう。
手術が無事に終わったことを報告すると、安堵の表情となり感謝の言葉を看護師に述べたり、泣いている患者家族がいます。
看護師は患者の家族も患者と共に病と戦っていることを考慮して看護の対象としてみていく必要があるのです。
手術前にかける言葉は不安を取り除く！ご家族への声かけの意味とは？
上記で解説したように、看護師は患者の家族も看護の対象としてみていく必要があります。
そこで、患者が手術に向かう前に患者の家族へも声かけが大切となりますが、家族への声かけの意味とは何でしょうか。
患者の家族への声かけの意味とは、まず1つ目に不安を取り除くことが可能ということです。
患者が病気で手術をするということは患者にとって命懸けです。
人間として生きている以上、絶対に命が助かるという保証はなくいつどこでどうなるか分かりません。
いつどこでどうなるか分からないということは、患者にとって不安でしかありません。
手術をしている最中、意識がないまま死ぬということさえも覚悟しなければならないことはどれだけの不安を抱えることになるのか計り知れません。
不安を抱えることは患者の家族も同様です。
いつどこでどうなるか分からない、手術室で何かがあっても患者の家族はそれをリアルタイムですぐに知ることはできず、手術前に会話したことがもしかしたら最後になるかもしれないという覚悟をして手術室へ送り出さなければならないのです。
不安を抱えている際に、看護師がその場に適した不安を取り除ける声かけをしたらどうでしょうか。
患者だけでなく患者の家族も、少しでも不安を取り除いた状態で手術にむかえることが望ましいでしょう。
病気にかかることも手術を受けることも、初めてだという患者もいます。
患者や患者の家族は、病気についてよく知らないことがほとんどで、医師との面談で病気の説明や手術の説明を受けます。
もし説明が分からなかったとしても医師に対し失礼にあたるのではないかと考え、分からないことを聞き返すことができない患者や家族もいるのが現状です。
病気のことがよく分からなかったり、手術が初めてで不安ななか、知識があり何度もさまざまな患者を手術室へ送り出してきた経験のある看護師が患者やその家族に手術前の声かけをするとどうでしょうか。
そして、医師からの説明後分からなかったことはなかったか確認し、もしあれば分かりやすく説明したり再度医師との面談をセッティングしてくれる看護師がいると心強いと感じる人もいます。
患者や患者家族にとって、看護師の声かけは安心感に繋がることでしょう。
さらに、親身になって患者や患者家族のことを考えてくれる味方がいると感じることができるでしょう。
ここまでのように、看護師が患者や患者家族に対して手術前に声かけすることは、不安を取り除けたり、安心感や味方となってくれる存在がいると感じられることとなり、大きな意味があります。
手術前にかける言葉は患者のご家族をも勇気づける！
看護師が患者や患者家族に対して手術前にかける言葉には大きな意味があり、勇気づけることにつながります。
手術前にどのような言葉がけが適しているのでしょうか。
不安を取り除く声かけがいくつかあります。
「手術にいく前に不安なことや分からないことはないですか」
「（患者）家族に話して起きたいことはないですか」
上記のような言葉は不安や分からないことを表に出しやすく、不安や分からないこと、話しておきたいことを解決することで前向きな気持ちで手術に向かいやすくなります。
また、安心感を与えたり、味方がいると思ってもらえるような声かけもいくつかあります。
「一緒に乗り越えましょう」
「みんなで待っていますね」
「手術が終わって安定したら◯◯を一緒にしましょう」
上記のような言葉は、未来を想像できて未来を実現させたいと前向きな気持ちになれるでしょう。
また、自分や家族には未来があるんだと感じることができる、「一緒に」という言葉から味方がいるから一緒に頑張ろうなどという気持ちになることができます。
上記のように、前向きな気持ちでいられることは患者にとっても患者家族にとっても勇気をもたらすものであるため、よい雰囲気で手術に向かうことができることにつながります。
さいごに
今回は、手術前にかける言葉と行動をご家族は見ている、手術前にご家族への声かけの意味とは、手術前にかける言葉は患者のご家族をも勇気づけるということについて解説してきました。
ここまでで、手術前は患者と同じぐらいご家族への声かけは重要で必要だということを理解できたかと思います。
患者も患者家族も看護の対象者であり、同じように手術前に声をかけることは不安感を取り除き安心感を与えることとなり良い方向へと導くことができます。
本記事を読むことで、患者家族に対して手術前にかける言葉について参考にできることがあれば幸いです。
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