本記事は、家庭教師歴4年の渋谷知里(しぶやちさと)氏監修のもと、情報をまとめています。
渋谷知里(しぶやちさと)氏の経歴、およびオンライン家庭教師についての全容は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

はじめに|歴史検定5級に関する小学生の勉強法について
歴史好きなお子さんを中心に歴史検定に興味のあるお子さんも多いと思います。歴史検定は、お子様に歴史への興味が増えるだけでなく、努力することの大切さや勉強癖がつくなどの効果もあります。
合格率も高いので、ぜひ挑戦してみてください。
おすすめ!小学生が歴史検定5級に合格できる勉強法を紹介!
歴史能力検定をご存知でしょうか。この記事では、検定の説明や小学生でも歴史検定5級に合格できる勉強法、受験で期待できる効果などについて紹介いたします。
歴史能力検定とは?
歴史能力検定とは、1997年に創設され、延べ54万人が受験してきた歴史ある検定試験です。公益財団法人社会教育協会などが主催しており、歴史の先生などにも人気のある試験となっています。
歴史能力検定のホームページには「過去にまなび、未来をひらく」と書かれています。学校で学ぶ歴史を中心に、過去の出来事の背景や教訓を知り、将来に活かしていくことを目的とした検定試験です。とくに最近ではボーダーレス化が進み、一つの国では解決できないことが増えています。お互いを理解し、共生してくためにも歴史の大切さがますます増えていくことでしょう。
試験は毎年1回行われており、7月頃から申込みが開始され、11月に試験が実施されます。合格発表は翌年の1月です。5級の受験料は2,800円です。
歴史能力検定は1級から5級まであり、5級は「歴史入門」と位置づけられています。5級は小学校修了程度の基本的な日本史の問題が出題されますので、小学生・中学生が自分の歴史知識を試す良い機会と言えるでしょう。試験は、50分の制限時間内に、三肢択一問題を40問解答します。60%以上の正解で合格です。合格率は90%以上と高く、合格することでお子さんの歴史への興味は、よりいっそう深まることでしょう。
小学生に歴史能力検定をおすすめする2つの理由
歴史能力検定は、世界史の1級または2級を取得することで、高等学校卒業程度認定試験の一部科目が免除されたり、日本史の1級または2級の合格者は全国通訳案内試験の一部科目が免除されるなどの特典があります。
また、大学や高校によっては、入試の際に資格取得者を評価の対象としているなど、社会的評価の高い検定試験です。しかし、5級にはそのようなメリットはありません。それにも関わらず小学生に歴史能力検定の受験をすすめるには、2つの理由があります。
歴史の正しい知識と理解を身につけることができる
一つは、この検定試験を受験することによって、小学生の段階から歴史に関する正しい知識と理解ができるようになるためです。人類の長い歴史を知る目的は、知識として活用するだけでなく、そこから得られた理解や教訓を将来に活かすことにあります。そのような学習姿勢を小学生の時期から習得できます。
中学受験に役に立つ
もう一つの理由は、5級の試験が小学校で習う範囲から出題されていることから、試験対策がそのまま中学受験に役立つためです。検定試験対策を通して、自分の弱点の歴史を補強することができますので、中学受験の勉強を始める時点でかなり高い知識レベルが期待できます。
小学生が歴史検定5級に合格できる勉強法を紹介!
前述しましたように、歴史能力検定5級の問題レベルは、小学校の授業で学ぶ歴史問題が中心です。歴史に興味のある小学生でしたら、小学校中学年程度でも合格できる可能性があります。
小学生におすすめ!歴史検定5級の勉強法の対策3選
では、小学生が歴史検定5級に合格するには、どのような勉強法が必要でしょうか。効果的な勉強法を3つ紹介します。
小学生でもわかる!歴史検定5級の3つの対策を紹介!
勉強法3つとは、
- 「過去の問題集を解く」
- 「歴史マンガで知識を深める」
- 「単語カードを使って暗記する」
ことです。ひとつずつ解説しましょう。
歴史検定過去問題集
効率よく学習するためにも、まずは過去問を何年過分なにも見ずに解答してみましょう。
過去問題集を解いてみる目的は、「検定5級のレベルを知る」ことと「自分の苦手な時代を把握する」ことにあります。
どの時代の歴史も網羅的に理解しているお子さんは多くないのではないでしょうか。得意な時代や興味のない時代など、時代によって理解にムラがあるのが当然です。過去問題集を解くことで、お子さんの苦手な時代をチェックすることができます。「明治維新のあたりは詳しいけど、平安時代はぜんぜんできない」など、お子さんの傾向がわかります。
また過去問題集は、試験前に再度解き直してみると、学習初期にはできなかった時代やジャンルがスラスラ解けるようになっていることでしょう。一生懸命勉強してきたお子さんにとっても、大きな自信につながります。
歴史マンガ(日本史&世界史)
小学生のお子さんが歴史を時代の流れとともに理解するには、歴史マンガが最適です。
マンガ版の「日本の歴史」は出版大手5社から発売されています。12巻と少なく読みやすい小学館版、情報量が多く最近人気の高いKADOKAWA版など、内容や編集方針などに違いがあります。勉強するお子さんが読みやすいシリーズを選べるよう、直接お子さんと本屋さんに行って選んでみることをおすすめします。
単語カード
なかなか記憶に留まらない出来事や人物名などは、単語カードを作りましょう。最近では、スマホアプリの単語カードもありますが、おすすめは昔ながらの紙の単語カードです。鉛筆やペンで書くという体験によって、記憶に刻み込まれやすくなると言われています。また、単語カードを手の届くところにおいておけば、スキマ時間に何度でも学習することができますので、とても効率の良いツールだと言えるでしょう。
歴史検定5級に合格するための具体的な手順!
これら小学生のための歴史検定5級の3つの勉強法は、どのように活用したら良いでしょうか。具体的な勉強手順を見てみましょう。
まずは、過去問題集です。どんな試験でも合格するコツは「敵を知り己を知れば百戦あやうからず」と言います。歴史検定試験においても、まず過去問題を解いて「敵を知り」、できなかった問題を確認することで「己を知る」ことから始めましょう。
つぎに、過去問題集でお子さんの苦手な時代やジャンルがわかったら、歴史マンガでその時代の知識を補ってあげましょう。歴史マンガはシリーズで出版されていますが、基本的には全巻購入する必要はありません。お子さんの苦手な時代やジャンルを理解するためのものですので、時代を絞って購入しましょう。
そして最後に、苦手な知識を自分のものとするために、単語カードを作成し、なんども読み返しましょう。自分で書いた単語カードには愛着も湧きますし、試験会場まで持っていけるツールです。「試験直前に見返したカードの内容が、そのまま出題された」ということもあります。
さいごに|小学生に合った勉強法で歴史検定5級に合格することが大切!
小学生が歴史検定検定5級に合格するためには、小学生に合った学習方法を選んであげることが大切です。そのためには「やらねばならない」という義務感ではなく、「楽しい、面白い」と思えるきっかけづくりが大切になります。歴史マンガという馴染みやすい参考書を使った学習が効果的です。
昨年小学生のお子さんが受験したご両親さまからは、「目標に向かって努力すれば叶えられるという体験ができたことが大きい」「はじめに過去問題が解けなかったことが悔しかったみたいで、一生懸命勉強する癖がついた」「5級に合格した直後から4級を受験したいと言っている」などのお言葉をたくさんいただいています。
この記事では、以下のような内容について解説してきました。
- 歴史検定の概要
- 小学生に5級受験を勧めるわけ
- 具体的な勉強方法
歴史検定の受験を通して、お子さんに歴史を見る目を養っていただき、また知識を習得することの楽しさを体感していただければと考えています。
コメント