「苦労して取得した看護師資格を無駄にしたくない」
「看護師の資格をいかして自分に合った職場で働いてみたい」
「今の職場での労働環境はとても過酷だ。もっと良い職場はないのか。」
今、本記事を読んでくださっている方は、上記のような感情を少なからず抱いているのではないでしょうか。
そのような感情を抱いている方は、今看護師として働いている職場以外でどんな仕事があるのか気になりますよね。
本記事では、実際に看護師として働いた経験があり、転職について悩んだ看護師が看護師の資格でできる仕事の主な概要やおすすめの職種、他業界との違いなどを紹介しています。
ぜひ、参考にしてください。
看護師の資格でできる仕事とは?
看護師の資格を取得すると病院で働くというイメージがありますが、看護師の資格で出来る仕事は病院だけとは限りません。
看護師は看護師の資格があれば病気や怪我をしている人に対して、お世話をすることができたり、悪化させないようにしたり、あらかじめ予防しようとしたりします。
また、医師の指示のもと医療行為をおこない患者の治療を手助けすることもできます。
病気や怪我をしている人や病気になりやすい人が、必ず病院に入院しているとは限りません。
病院ではなく日常生活しているなかで、病気で治療を必要としている人や怪我をしている人はいらっしゃいます。
日常生活している人でも看護師のサービス対象者となるため、病院だけではなく日常生活のなかの様々な場所で看護師は看護の知識や技術をいかして働くことができるということになります。
看護師の資格でできる仕事について、下記にまとめました。
- 訪問看護師
- 病児保育士
- イベントナース
- ケアマネージャー
- 看護師養成所
- 産業看護師
それぞれ詳しくみていきましょう。
訪問看護師
訪問看護師は日常生活、医療の面、社会的環境など、さまざまな視点から利用者に対してアセスメントを行います。
また、利用者が住み慣れた地域で安心して生活可能にするために支援することが重要な役割とされています。
病児保育士
病児保育士は病気を抱えている子供を一時的に預かり、保育するのが主な仕事内容です。
通常の保育士とは異なり、イベントがほぼなく保育や看護業務に専念可能です。
イベントナース
アーティストのコンサート会場・スポーツイベント・花火大会などのイベントに帯同し、託児所や救護室などで待機している看護師のことをイベントナースといいます。
ケアマネージャー
次に看護師の知識や技術をいかして働く仕事としては、介護を必要とする患者にサービスができるように調整するケアマネージャーの仕事があります。
ケアマネージャーの資格が必要になりますが、資格を得る際に看護師の知識が役立ちます。
看護師養成所
看護師養成所とは、准看護師や看護師を養成する学校のことをいいます。
専門学校や大学などで、看護学生の講義、実習、進路の相談など教員として働きます。
教員になるには、以下の条件が必要となります。
- 看護師、保健師、助産師のいずれかの実務経験が3年以上
- 大学または大学院で教育に関する科目を履修して卒業
- 看護教員養成講習会を受講する
クラスの担任をするのか、実習担当になるのかで仕事の内容は少し違うようです。
「人に教えることが好き」「自分の経験を活かして新たな看護師を育てたい」と考える人に、おすすめです。
産業看護師
産業看護師とは、企業看護師とも呼ばれ一般企業で働く看護師のことをいいます。
従業員の健康管理やメンタルヘルスケアのほか、健康診断の企画や保健指導などを行います。
病院と大きく違うのは、夜勤がないため規則的な生活になるでしょう。
病院のように、体力が必要な仕事はありません。
看取りや急変など命と直結するような仕事ではないため、精神的な負担も減るでしょう。
事務仕事が多いため、パソコンのスキルは必須です。
病院とは業務内容も労働環境も違うため、応募の条件や仕事内容が自分に適しているのかしっかりと考えて検討しましょう。
他職種と看護師の資格でできる仕事との違いは?医療業界の視点でわかりやすく解説!
他職種と看護師の資格で出来る仕事との違いが、分かりづらいと感じる人もいることでしょう。
ここでは、他職種と看護師の資格で出来る仕事との違いを医療業界の視点で分かりやすく解説します。
- 他業界との違い
- 医療業界における看護の立ち位置
上記について、それぞれ詳しくみていきましょう。
他業界との違い
もっとも違う点は、看護師という資格があるかないかという点ではないでしょうか。
看護師としての資格を取得することで、看護師として働くことができます。
一般的に看護師は給料がよく安定した仕事と言われます。
給料がよく、安定していることは間違いないでしょう。
しかし、夜勤や残業などがありストレスを抱えやすいため、身体的・精神的な苦痛を感じやすい仕事であることも事実です。
そのため、他業種へ転職しようかと考える人もいるでしょう。
他業種へ就職することで、看護師としての仕事以外の世界を知ることができたり時間に余裕をもてるなど、夜勤のない生活を送ることができるようになります。
しかし他業種へ転職することで、収入が減る、ストレスを感じやすい、今までの経験がゼロとなってしまう可能性があるなどのリスクも考えられます。
苦労して得た看護師としての資格を活かし、デメリットが少なく自分のライフバランスに合わせることができる職場を探すことがよいでしょう。
医療業界における看護の立ち位置
医療業界とは、医師や歯科医師が患者や健康な人に対して医療行為をおこなう場所であり、医療行為をおこなう場所に対してサービスを提供している医療機器メーカーや製薬会社までも含まれています。
つまり、病院だけが医療業界とは限りません。
医療業界でサービスを受ける対象となるのは、患者であり健康な人でもあります。
医療業界のなかで働く看護師の役割は、「健康の増進」「疾病の予防」「健康の回復」「苦痛の緩和」です。
看護師の役割も、患者だけではなく健康な人も対象に含まれ、生まれた時から亡くなる時までの人に対して看護師としての職務を果たすことになります。
医療業界の中でオールラウンダーのような存在といっても過言ではなく、様々な知識や技術が必要なのが看護師です。
上記のような役割をこなせるような知識と技術を持っている看護師は、医療業界において中心的な役割を担い重要な存在であるといえます。
看護師は、入院患者のいる病院で必ず仕事をする必要はありません。
病院以外で医療行為・看護行為ができる場所など、自分のワークライフバランスに合わせて可能な限りストレスが少ない環境で働ける職場を探すことが可能です。
おすすめ!看護師の資格でできる仕事3選
ここでは、自分のワークライフバランスに合わせやすく、看護師の資格でできる仕事を3つご紹介します。
- 診療所・クリニック
- 高齢者向け介護福祉施設
- 訪問看護ステーション
上記についてそれぞれ詳しくみていきましょう。
診療所・クリニック
診療所・クリニックとは、主に外来の患者を診察する場所です。
ベッドの数は、20床未満と定められています。
軽いケガや病気に対して診療する場所であり、健康に対して細やかに管理できる所でもあります。
病院に比べると患者の数が少なく、大半の場合診療は平日の午前・午後と土曜の午前のみなどと決められていることがほとんどです。
そのため、昼休憩が確保されている、夜勤がない、休日が一定、ゆとりを持って仕事ができるなどのメリットが挙げられます。
デメリットとしては、病院よりも狭い世界で仕事をする必要があるため人間関係の問題が起きやすい可能性があります。
医師の方針や考え・信念等を、あらかじめリサーチしておく必要があるかもしれません。
高齢者向け介護福祉施設
高齢者向け介護福祉施設とは、高齢者が生活できる施設であったり介護や支援が必要な高齢者が生活する場所です。
病院のように救急患者が運ばれてくることはなく、比較的穏やかな環境の中で仕事することができます。
業務内容としては、高齢者の健康管理・服薬管理・医師の指示のもとでの医療ケアなどが主な内容となります。
夜勤がないことは、ワークライフバランスに合わせやすくメリットとなるでしょう。
ただし、高齢者が生活する場であり看護師としてのスキルアップは難しい現状があったり、当番制で夜間呼び出しがある施設もあります。
施設によって業務内容の幅が広いため、事前に確認しておきましょう。
訪問看護ステーション
看護や介護を必要としていながら自宅で生活している患者に対し、自宅に訪問し医師の指示のもと看護や介護のサービスを提供している事業所のことをいいます。
訪問看護ステーションは、土日祝日を休日としている事業所が大半なため、休日が一定であることがほとんどです。
また、病院では忙しくて患者1人1人に向き合う時間が少ないと悩んでいる看護師の場合、訪問看護ステーションを利用する患者に対して生活に寄り添い看護する必要があります。
自分の知識をもって判断する場面が多く学びが増えるため、スキルアップも望めます。
ただし、土日祝日を休日としている事業所が多いとはいえ当番制で夜間に呼び出しがあるなどの勤務がある訪問看護ステーションもあります。
夜勤のない仕事を探している場合には、事前に確認しておくことが必要です。
さいごに
今回は、看護師の資格で出来る仕事の主な概要やおすすめの職種や他業界との違いなどについて解説してきました。
本記事を読むことで、看護師の資格があれば病院だけではなく様々な業界で活躍することができるということを理解していただけたかと思います。
様々な業界で活躍できる看護師の仕事は、とても魅力的であり苦労して得た資格は決して無駄にはなりません。
本記事が、看護師としての仕事を考えたり転職する際に参考になれば幸いです。
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