「産業看護師は給料が高いって本当?」
「病院看護師ではなく産業看護師として働いてみたい」
今、本記事を読んでいる方は上記のような思いを抱えているのではないでしょうか。
病院ではないところで働いてみたいと思い、転職を考えたことがあるため、その気持ち良く分かります。
産業看護師について知りたいですよね。
そこで本記事では、
- 産業看護師とは
- 産業看護師の仕事内容
- 産業看護師のメリットデメリット
- 産業看護師に必要な資格とスキル
について解説しています。
ぜひ、参考にしてください。
産業看護師とは?
産業看護師は一般企業に就職し、企業社員の健康の保持、増進や管理をおこなう看護師のことをいいます。
産業看護師になるためには、看護師免許が必要です。
保健師免許が必要と考えている方もいますが、基本的には看護師免許があれば産業看護師になることは可能です。
しかし、保健師の免許を持っている方が就職する際に有利となりやすいといえます。
なぜならば、産業看護師は病院などで病気を治すために看護するのではなく、社員の健康の保持、増進や管理を目的としているためです。
保健師は、看護師の資格を持ったうえで、保健師資格も取得し地域住民の保健指導や健康管理、乳児検診などをおこなうことが主な仕事となります。
人々の健康の保持、増進、管理をおこなうことを看護師以上に勉強しており知識がある状態です。
そのため、産業看護師は保健師のような仕事をすることになるため、就職する際に有利となるのです。
また、正確には定められていませんが、最低でも3年以上の臨床経験はあった方がよいでしょう。
産業看護師は保健室の先生のような役割も担っているため、社員が怪我をしたり体調不良となった際に、ある程度の臨床知識を持っていた方が役に立ちます。
産業看護師の仕事内容
産業看護師の仕事内容はどのようなものがあるでしょうか。
産業看護師の就職先には、一般的に大手企業とよばれる企業の募集もあります。
大手企業は、比較的給料がよいといわれています。
大手企業における産業看護師はどのような仕事をしているのか、下記にまとめました。
- 従業員の健康管理とメンタルヘルスケア
- その他の仕事
上記について詳しくみていきましょう。
従業員の健康管理とメンタルヘルスケア
産業看護師の仕事は従業員の健康管理とメンタルヘルスケアです。
社員の健康診断結果をもとに診断結果をアセスメントし、必要時は生活習慣病やメタボリックシンドロームの予防のための指導をおこなっています。
健康診断に関して、社員は病院などで受ける場合もありますが、企業内で健康診断をおこなう場合には産業看護師が中心となって運営し、医師や技師の補助をすることになります。
また最近では、仕事に関するストレスや不安を抱える社員が増えてきている現状があり、産業看護師として企業と相談しながら社員のメンタルヘルスケアをおこなうことも大事な業務の1つです。
それ以外の仕事
産業看護師は従業員の健康管理やメンタルヘルスケアが仕事ですが、転職サイトなどで産業看護師を検索すると、治験コーディネーターや臨床開発モニター産業看護師募集となっている場合があります。
産業看護師には、似たような言葉で企業看護師とよばれる看護師がいます。
企業看護師は就職した企業の仕事をすることが仕事です。
企業の仕事には、治験コーディネーターや臨床開発モニターが含まれています。
産業看護師は、企業の仕事ではなく社員の健康管理やメンタルヘルスケアの仕事が主ですが、企業看護師は治験コーディネーターや臨床開発モニターが主な業務です。
一般企業で看護師を募集する際、産業看護師と企業看護師を混同している場合があり、治験コーディネーターや臨床開発モニターとしての看護師を募集する際にも産業看護師募集となっている場合があります。
治験コーディネーターの仕事は医療機関などで、治験の被験者に対し適切に治験がおこなわれるように調整をすることです。
また、臨床開発モニターは治験をおこなう医療機関や医師の選定、モニタリング、報告書作成などが主な仕事となります。
自分が、どのような仕事をしたいのかを明確にして、仕事選びをすることが重要です。
産業看護師のメリット、デメリット
産業看護師のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
産業看護師のメリット
産業看護師のメリットはまず1つ目に、ワークライフバランスがとりやすいことです。
一般的に主な企業は土日祝日休みな場合が大半です。
土日祝日休みであるため、自分の時間を確保しやすく、家族との時間も過ごすことができるでしょう。
次に、身体や精神的に負担が少ないことです。
ほとんどの企業では夜勤がなく、急変しそうな患者がいるということもありません。
また、難しい医療行為もないため、病院勤務のように日々変化する医療行為をいろいろと覚えたりする必要がなく、勉強に追われる日々ではなくなります。
そのため、病院勤務と比べ身体や精神的に負担軽減につなげやすいです。
産業看護師のデメリット
産業看護師のデメリットの1つ目に、求人があまりないということです。
産業看護師は、企業で1〜2人ほどであることが一般的で、離職率も低いといわれているため求人が出にくいです。
次に、臨床の経験を忘れてしまうことがあげられます。
産業看護師の仕事は、病院などの臨床の仕事とは違います。
そのため、臨床経験を忘れやすく、再度病院などで働く際に苦労する可能性があるでしょう。
産業看護師に必要な資格とスキル
産業看護師は、看護師の資格があれば目指すことができます。
しかし、先ほども産業看護師のデメリットで解説したように求人があまりない現状があります。
あまりない求人に応募し選んでもらうためには、他の応募者とは違う資格やスキルを身につけておくことが必要です。
産業看護師の平均年収が約450〜500万円といわれるなか、必要な資格やスキルを身につけて経験を増やすことや企業との交渉次第では年収50万円アップも目指すことができるでしょう。
必要な資格には、
- 衛生管理者
- 産業カウンセラー
- メンタルヘルスマネジメント検定
- 健康経営アドバイザー
- 保健師
などがあげられます。
また、スキルでは、
- 基本的なビジネスマナー
- ワード、エクセル、パワーポイントなどのPCスキル
- コミュニケーションスキル
- 産業保健の知識
などがあげられます。
企業によって年収はさまざまで、転職する時には年収の高い大手企業を自分で選んで就職することが可能です。
年収の高い大手企業では、さまざまな資格やスキルを活かし経験を積み上げることで役職につき、将来的に産業保健師として年収1,000万円を目指すことも不可能ではありません。
さいごに
今回は、産業看護師とは、産業看護師の仕事内容、産業看護師のメリットデメリット、産業看護師に必要な資格とスキルについて解説してきました。
ここまでで、病院看護師ではなく、産業看護師としての働き方や年収アップなどの情報を知ることができたと思います。
看護師の仕事は病院に限らずさまざまな場所で需要があり、産業看護師もその1つです。
今よりもよい職場環境で給料アップを狙ってみることもよいのではないでしょうか。
本記事を読むことで、産業看護師として転職するための参考となれば幸いです。
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