あと数回の利上げが必要!?パウエル議長示唆!!
1日アメリカ連邦公開市場委員会(FOMC)は、金融政策の目標の金利をを0.25%の利上することを決めました。インフレ対応の継続的な利上げが必要と、改めて示した格好になったようです。
FRBは「インフレ率は和らぎつつあるが、高止まりの傾向にある」との声明を出しています。また、ロシアのウクライナ侵攻に対して「多くの人的や経済的困難を引き起こして、世界的な不確実性の要因になっている。インフレのリスクを常に注視している」とも。しかし、今回は物価の上昇の直接的要因として、戦争と新型コロナウィルス感染拡大に言及した部分は削除されたようです。
FRBの利上げ対策終了予定の言及はなし!?
FOMC後の記者会見でパウエル議長は、最近のインフレの動向をみる限り進展も見られているとしながらも、利上げを終了するには不十分と強調しています。「インフレが目標に近づいていると確信するには、インフレの低下を示す実質的証拠が必要」述べています。
それと今懸念されているリセッション(景気後退)に陥る懸念に対しては、その懸念に陥ることなくインフレ目標を達成することはありうるとして、FRBがインフレを引き下げるのに十分と考えるところまで残り数回のところまで来ている可能性があることを示唆しています。
ディスインフレ(インフレの鈍化)は進んでいる!?
FRBは、今の見通しでは、経済成長は鈍化して、失業率は緩やかに上昇、インフレ率は緩やかに低下と予想。このような状況と経済がおおむね一致した場合には、年内での利下げは適切ではないと判断しています。
投資家は、議長が会見で繰り返した「ディスインフレ(インフレの鈍化)」のプロセスが進んでいると言及したことに対して、これはハト派のサインだと受け止めているようです。
パウエル議長の会見発言で「ディスインフレのプロセスが始まってきていると、初めて言う事が出来る」とし、モノの価格の鈍化や、新型コロナウィルス感染のひっ迫状態の緩和が見られてきていること、サプライチェーンの正常化などを指し、「これは良い事だ」と語りました。
インフレ鈍化は初期段階!継続的な利上げも!?
FRBが目標に掲げているインフレ指標2%ですが、昨年6月の時点で7%近くあり、その後12月には5%に鈍化しました。目標2%を大きく上回っているが、確実に目標には近づいていると判断しているようです。
このことに対して、パウエル議長は「まだ初期段階」として「勝利宣言の発言には慎重になる」と言及しました。
その背景には、サービス部門などの重要分野で、依然としてインフレの鈍化は見られていない事、また、高水準の求人は依然として賃金の伸びがみられることを指摘しています。
今後の利上げのをどうするのか言及を避けたものの、これからの経済の影響を視野に入れながらの動きになると思われます。
参考記事 ロイターFRB利上げ
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