アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問！中国が猛反発する理由など考察！

2022年8月2日の夜、アメリカのペロシ下院議長が台湾に到着しました。

アメリカと中国との関係性が浮き彫りとなった大事件という結果になりましたが、具体的にはどのようなことが発生したのか分からない方もいることでしょう。

本記事では、アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問をしたことを機に中国が猛反発する理由や社会的背景、世界情勢に与える影響などについて考察しています。

ぜひ、最後までご覧ください。

アメリカ現職のペロシ下院議長が台湾を訪問するのは1997年以来25年ぶり！

アメリカのペロシ議長は大統領権限を継承する順位が副大統領に次ぐ2位の要職。中国政府は台湾訪問に強く警戒しており、地域の緊張がより一層高まることが懸念されています。

今回の台湾訪問による影響で中国と台湾、そして中国とアメリカとの関係性が悪化することは避けられそうもありません。

ここでは、市場においてどのように世界情勢に影響してくるのか考察しています。

アメリカのペロシ下院議長は2022年8月2日の夜、米国政府専用機で台北の空港に降り立ちました。

アメリカ連邦議会の現職の下院議長が前回、台湾を訪れたのは2022年現在から25年も前の1997年のこと。当時の共和党のニュート・ギングリッチ議長が、アメリカが1979年に台湾と断交して以来、アメリカ連邦議会の下院議長として初めて台湾を訪れて李登輝総統などと会談しました。

会談後の記者会見でギングリッチ氏は「中国が武力によって台湾を統一しようとすれば、アメリカはあらゆる手段で台湾を防衛する」などと述べ、中国側は「内政干渉だ」として強く反発しました。

そして今回、1997年のギングリッチ氏以来、25年ぶりにアメリカの現職の下院議長が台湾を訪問することとなりました。

ペロシ下院議長はアメリカの大統領権限を継承する順位が副大統領に次ぐ2位の要職人物の1人。ペロシ下院議長が台湾を訪問した理由は、下記のとおりです。

これらをテーマに、台湾の指導者たちと意見を交わしました。

一方、中国はアメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問したことについて、下記のように避難しています。

「断固反対する。訪問すれば強力な措置をとる」

「台湾は中国の一部だ」このように主張する中国政府、ペロシ議長の台湾訪問計画がイギリスの新聞フィナンシャル・タイムズで2022年7月中旬に報じられた直後のことでした。

中国政府が今後、軍事的な対抗措置をとるようなことがあれば、地域の緊張がいっそう高まることが懸念されます。

アメリカのペロシ下院議長は台湾に到着した直後に同行している議員らと、下記のように声明を発表しました。

「台湾の活力ある民主主義を支援するというアメリカの揺るぎない関与を示すものだ！」

その意義を説明したうえで、台湾政策に変更はないことを強調しました。

また、ペロシ議長は有力紙ワシントン・ポストにも寄稿「近年、中国は台湾との緊張関係を劇的に高めている」として、中国の台湾に対する軍事や経済などのあらゆる面で圧力を高めていると指摘しました。

そのうえで「中国共産党が抑圧的な行為を加速させる中で議会の代表団の訪問は、アメリカは台湾とともにあるという明確なメッセージだとみなされるべきだ。われわれは中国共産党が台湾を脅かすのを黙ってみているわけにはいかない」としています。

アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問をしたことで、為替市場においては、米中対立の懸念から円を買い戻す動きが出ました。

2022年8月2日の午前中、アメリカ金融引き締めの見方が後退したことから、一時130円台となる約3.0円以上値円高に振れました。

しかしその後、ペロシ下院議長と蔡英文総統の会談が無事に終了したことにより、133円台にまで円安が加速。経済相場は、引き続き円安傾向が強まりました。

今回は、アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪問をしたことを機に中国が猛反発する理由などについて考察してきました。

台湾と中国、アメリカとの三角関係によって世界的に衝撃を与えたこのニュース。軍事的衝突が懸念されていますが、これにロシアが絡んでくる可能性も示唆されています。

ペロシ下院議長の台湾訪問をきっかけに、今後はどのように進展していくのでしょうか。

参考記事

アメリカペロシ下院議長が台湾に到着（NHK）