BOCが政策金利4.5％に据え置いたその理由はどこに
今カナダの経済は、4月現在、需要と供給のバランスは改善してきていると言えるようです。世界的に景気回復の傾向にある中、カナダの輸出は回復し企業投資も回復してきていると見られています。その為、需要が供給を上回ることでインフレの圧力が高まり、中央銀行は政策金利を引き上げる必要性が出てきます。
また、カナダの労働市場においては改善傾向にあります。それは失業率の低下や雇用成長が安定してきている為です。このような状況下で経済成長は継続することが予想される為、中央銀行（BOC)はインフレに対する警戒感を強め、物価上昇を抑え込む方針も示してきています。
今カナダ経済が抱えている問題点とは！？
カナダ経済の課題には、一つは貿易依存度が高い事が挙げられるようです。今国際情勢が不透明性な中、懸念されることが貿易摩擦が再燃する可能性が指摘されています。さらにカナダの人口構成が高齢化していると言われており、減少する労働力や医療費の増加など、社会保障コストの増加などの課題が大きいと言われています。
カナダ経済の持続的な成長が急がれる！
カナダ経済の抱える課題を鑑みると、BOCは今の時点の政策金利を4.5％に据え置くことが最善の方法で、景気を安定させることにより、インフレとのバランスに配慮していると判断したようです。
BOCの政策金利の引き上げには、カナダ経済の抱える問題を解決する目的もあると言われています。金利を引き上げることにより、企業や個人の支払い利息が増加するため、投資や支払い意欲が制限されることになります。つまりカナダ経済が持続的に成長していくことが維持されるように調整する狙いがあると言われています。
ただし、政策金利が引上げすぎると、経済成長がダメージを受け停止してしまう可能性も出てきます。BOCとしては慎重な判断が求めらてきます。
今後予想されるBOCの動き、そしてカナダ経済を考察！！
2023年5月以降のカナダ経済は複数の要因が考えられるとしています。
1.世界経済の景気回復が進むと、輸出が増加する。
2.カナダ政府の政策により、企業の投資が促進され、雇用の回復が続くことが期待される。
ただ今のカナダの経済は、まだまだ課題を抱えており、先に説明した貿易摩擦の問題や社会保障のコストの増加と言った問題は通れないようです。
5月以降のBOCの政策金利を予測してみると、一部の経済専門家によると、引き上げる可能性があると指摘しています。今のカナダ経済は成長していることもあり、インフレ圧力が高まると予想されているからです。BOCの政策金利は国際情勢や経済指標などを考慮し決定されるわけですが、そういう意味で、アメリカの連邦準備制度理事会（FRB)の政策金利に目を向けていて、アメリカは政策金利を引き上げると予想し、BOCもアメリカに追随する公算が高いと見られています。しかし、BOCが政策金利を引き上げると、今のカナダの経済に与える影響や、世界経済の不確実性を考慮すると、金利を引き下げて経済の安定化を図ることもあるとの予想も上がっています。
今後、カナダ経済は、成長していくことが考えられますが、残る課題や世界経済の不確実性の影響で、BOCは政策金利の決定は慎重に進められることが求められます。BOCがカナダ経済に与える様々な原因を考慮しながら、政策金利の決定を、適切なタイミングで調整していくことが求められるようです。
カナダ、アメリカなど世界の中央銀行の政策金利の動きは、少なくとも今年度は、要注視していくことがあると思いました。リセッションの可能性が減少しつつあるように思いますが、政策金利の動きに対する経済の動向には、特に注目していきます。
参考記事、ロイター、Yahooニュースカナダ政策金利の発表に関する記事を参考
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